2022年12月13日

マウスでiPS細胞を活用し、固形がんを抑制する細胞作製

マウスでiPS細胞を活用し、固形がんを抑制する細胞作製
人工多能性幹細胞(iPS細胞)を用い、マウスで固形がんの増大を抑制するリンパ球の「T細胞」を作製したと、京都大iPS細胞研究所の研究グループが発表しました。
免疫療法では、血液がんより難易度の高い固形がんの治療への応用が期待されるといいます。

研究チームは、がんを攻撃する機能を活性化する人工的なたんぱく質を持つT細胞をiPS細胞から作製し、通常のT細胞と同じ効果を出すために、攻撃する機能を妨げる遺伝子を除去する一方、攻撃する機能の活性化を促す遺伝子を導入しました。


研究では肝細胞がんを発症させたマウスに遺伝子改変した細胞を投与したところ、がんの増大を抑え、生存率を改善させることを確認。改変前の細胞の10分の1の投与量で治療効果が見られました。


iPS細胞を使用することで、遺伝子改変した細胞を大量に作ることが可能となるといいます。研究チームの金子新教授「免疫療法を使えるがんの種類を増やすとともに、より多くの患者の治療につながることが期待される」と話しています。

2022年11月10日

「手術支援ロボット」で大腸がん手術に成功

「手術支援ロボット」で大腸がん手術に成功国産「手術支援ロボット」で大腸がん手術に成功 札幌医大病院|https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221109/k10013886131000.html

日本のメーカーが開発した「手術支援ロボット」で、大腸がんを切除する初めての手術が札幌医科大学附属病院で行われ、成功したと発表されました。

手術支援ロボットは、患者の負担を軽減するとして、世界各国で導入が進んでいて、執刀した医師は国産のロボットを使った技術の普及につなげていきたいとしています。

手術支援ロボットは患者の負担を軽減できるとして、アメリカのメーカーが開発したロボットが普及していますが「hinotori」は国産で初めてとなるロボットで、来月にはこのロボットを使った大腸がんなどの手術が保険適用の対象になる予定です。

2022年10月17日

iPS「視細胞」移植 世界初の臨床研究で安全性確認

iPS「視細胞」移植

iPS細胞から作りだした網膜の一部「視細胞」を重い目の病気の患者に移植する世界初の臨床研究について、移植を実施した神戸市の病院は1年後も拒絶反応などは見られず、安全性が確認されたと明らかにしました。

1人の患者では目の機能の改善も認められたということで、効果を詳しく調べることにしています。


研究チームは、「網膜色素変性症」という重い目の病気が進行した患者に、他人のiPS細胞から作った網膜の一部「視細胞」をシート状にして移植する世界初の臨床研究を進めています。

研究チームによりますと、おととしから去年にかけて移植を受けた40代と60代の患者2人について手術から1年後の時点までの経過を調べたところ、移植した視細胞は網膜に正常に定着していて、拒絶反応やがん化といった合併症は起きておらず安全性が確認できたということです。


60代の患者では、視力や視野などの検査の結果、機能の改善が認められ、研究チームはより多くの患者に移植を行い、効果を詳しく調べることにしています。

2022年9月13日

厚生労働省、改良型ワクチンを特例承認

改良型ワクチンを特例承認

厚生労働省は12日に、米モデルナ社と米ファイザー社が開発した新型コロナウイルスのオミクロン株に対応した、2種類の改良型ワクチンを特例承認しました。

改良型の接種は、来週にも高齢者らを優先して開始される見通しです。

今後の流れ政府は19日以降、改良型の配送を開始するとのことで、従来型と切り替えて4回目の接種となる高齢者らを優先し、10月中旬以降は2回目までを終えた12歳以上に拡大します。

接種間隔接種間隔は従来通りの5ヶ月としていますが、間隔を短くするようにと意見が上がっており、海外の動向などを踏まえて間隔を短縮する方針を固めています。結論は10月下旬までに出すと言われています。

2022年8月17日

新型コロナ 国内で新たに16万6205人の感染を確認

国内で新たに16万6205人の感染を確認

国内では8月16日時点で、新たに16万6205人の新型コロナウイルスの感染が確認されました。1日当たりの新規感染者数は前の週と比べて、約4万6000人減少しています。

最も多いとされている東京都では17日、新たに2万9416人の感染が確認されました。前の週と比べて4827人減少していますが、未だに数は多く、警戒を緩めることはできそうにありません。


2022年7月14日

感染状況は最も最悪に・・第7波のコロナ

NEWS

政府の動き政府は14日の午前に、東京都内で新型コロナウイルス感染症対策分科会を開きました。
「第7波」とも言われている感染状況に、医療体制の強化を図る考えを示しつつも、行動制限については「現時点では考えていない」と説明しています。

東京都の対応東京都では感染拡大が急激に加速しているとして、4段階で表す警戒レベルを最も深刻な状況に引き上げました。

入院患者の増加を受け、医療提供体制のレベルも4段階のうち上から2番目に引き上げ、「通常医療の制限が必要な状況」と指摘しています。

とるべき行動とは最近ではニュースでも過去に比べて、取り上げられなくなってきています。とはいえ、収束してきているわけではありません。

ご自身でも調べ、どのような行動をとるべきか考え実行することが重要です。

2022年6月22日

屋外では「マスク外して」熱中症予防

厚生労働省は「屋外ではマスクは原則不要」という発表をしました。

マスク着用により夏場は熱中症リスクが高まるという観点から、屋外でのマスク不要という呼びかけを強化しています。

  • 熱中症予防×コロナ感染防止
  • 熱中症予防×コロナ感染防止2
厚生労働省などが作成した熱中症と感染予防に関するリーフレット


室内のマスク着用について厚生労働大臣の後藤氏は21日の閣議後の会見で、「屋内でも人との距離が確保でき、会話を行わない場合は必要ない」と述べ、状況に応じた着脱をするよう求めています。

2022年5月17日

ジェネリック医薬品の2500品目以上が供給不足に

NEWS
ジェネリック医薬品メーカーの製造上の不正をきっかけに、去年の夏ごろから全国的に薬の供給不足が続いています。

5月10日の時点で合わせて2,516品目の出荷が滞っていることが調査で判明いたしました。
これはジェネリック医薬品全体のおよそ4分の1にあたります。


代わりとなる先発医薬品は・・・ジェネリック医薬品の供給不足により需要が高まった先発医薬品ですが、こちらも出荷の制限があり、全国の医療機関や薬局では、一部の薬が手に入りづらい状況が続いています。


急な薬変更の影響は?大阪にある某クリニックでは、医薬品の不足が続き、2021年の夏からジェネリック医薬品の2割が手に入らなくなっているそうです。

ジェネリックの薬が不足して渡せなくなってしまった患者には、やむをえず同じ効能の薬を処方しています。しかし新しい薬が体質的に合わず、薬の効果が十分に感じられないと訴える人もいます。

また価格の安いジェネリックから先発薬に変更すると、患者にとっては費用の負担も増えてしまいます。


今後はどうなるのか厚生労働省はメーカー各社に増産を要請していますが、工場の増設や国の承認を得る手続きなどで2年ほどかかる見込みとなっており、医薬品の供給不足が解消する見通しは立っていないようです。

2022年4月20日

国内初の小型補助人工心臓の装着手術

タイトル

昨年11月に新たに承認された新しい小型の補助人工心臓を、重い心臓病の患者に装着する国内で初めての手術が、大阪の病院で行われました。

新しい補助人工心臓とは先端部分に長さ2センチメートルほどのモーターを取り付けたカテーテルと呼ばれる細い管を血管を通じて心臓まで差し込む作りとなっています。

成人男性の心臓の機能を補助するのに十分な、1分間に最大で5.5リットルの血液を送り出すことができ、30日間継続使用できるということです。

手術内容について大阪府内の急性心筋梗塞などにより命の危険がある状態だった80代の男性が手術を受けました。

補助人工心臓を装着し治療を行ったところ、約2週間ほどで装置を取り外せるほどに回復し、その後はリハビリを続けています。

新しい補助人工心臓の可能性緊急性があり重篤な患者にも装着することができるため、これまでに救えなかった人も救えるのではないかと考えられています。

2022年3月29日

花粉症?コロナ?迷ったときどうすれば良い?

ニュース

花粉症の症状の「鼻水、くしゃみ、鼻づまり、嗅覚障害、倦怠感」は、新型コロナウイルス感染症、特にオミクロン株と共通の症状です。花粉症の症状があると、ご自身がウイルスに感染しているかわかりにくくなってしまいます。

  • 「見分けがつかないことによる不安」
  • 「感染に気付かず 感染を広げてしまうリスク」
  • 「新規感染のリスク」

これらの問題を防ぐためにも、くしゃみや鼻水の症状が出た際には下記をお試しください。


「早めの受診」花粉症は早めに治療を始めれば症状を抑えることができます。花粉症をお持ちの方は症状が出る前に、花粉症をお持ちでない方も症状が軽いうちに治療を始めることで、花粉症の症状は軽くすることができます。

治療を受け、花粉症の症状が軽くなっても「喉の痛み」や「頭痛」、「倦怠感」が出てきた場合は、新型コロナウイルスの可能性を疑うきっかけになります。


それでも判断できないときは毎年花粉症で悩まされている人の場合、例年通りの花粉症の症状が出ていて、「熱が高い」や「自身の周りにコロナ陽性者がいない」場合は通常の花粉と思っていただいても問題ないと思います。

しかしいつもはくしゃみと鼻水だけなのに、「喉が痛い」や「発熱」、「倦怠感」の症状がある場合は、新型コロナウイルスを疑うべきです。


警戒心を持つことが大切です今まで花粉症でなかった人も、花粉症になったのかと決めつけずに注意をお願いします。新型コロナウイルスを広めないよう、毎年の花粉症でさえも警戒しましょう。

2022年2月14日

ロボットが人の支援なしでブタの手術に成功

米国時間1月26日、ロボットがブタの組織の腹腔鏡手術に人間の補助なしで成功したことを、Johns Hopkins(ジョンズ・ホプキンズ大学)が発表しました。

2016年に行われたブタの手術のプログラムでは、ロボットが苦手とする内臓の動きに合わせた操作は成功していたものの、結果的にロボットが手術しやすいように皮膚などを大きく切開していました。

今回のプログラムでは大規模な切開をせず、体への負担が少ない腹腔鏡手術に対応するようアップグレードされました。

専門家らはこの技術が進化し、より高度な手術が可能だろうと述べています。