佐々木歯科医院 佐々木 高憲院長 (渋谷) インタビュー

「40年以上のキャリアを持つ。国内外で活躍する歯内療法のスペシャリスト」佐々木歯科医院 佐々木 高憲 院長

日本有数の大都市渋谷の地で、30年以上地域の患者さんを支える佐々木歯科医院の佐々木先生。歯内療法のスペシャリストとして「歯を残す治療」を念頭に、患者さんと真摯に向き合い、歯科用CTや顕微鏡などの最新機器を用いて治療にあたっている。

近隣以外からも長年通う患者さんが多いそうだが、きっと、佐々木先生のベテランならではのていねいな口調と優しい笑顔、そして確かな技術に信頼を寄せているのだと強く感じた。歯科治療の根本となる「歯を残す治療(歯内療法)」に専念することとなったキッカケや、長年の経験があるからこそわかる歯科医院選びのポイントなど、さまざまなことをお伺いした。

佐々木 高憲院長インタビュー歯内療法とは?歯内療法学会発足時の会員で指導医の資格もお持ちとのことですが、歯内療法とはどういった治療なのでしょうか?
狭い意味では「根管治療」といって、歯の根っこの治療です。神経を抜いたり、虫歯が再発しないように根をキレイにしたりする治療です。

広い意味で言えば「神経を残す治療」も含まれます。虫歯が進行しないように処置をしますが、その際むやみに神経を取ったり歯を抜いたりはせず、可能な限り神経を残すことを目指しているのも歯内療法です。神経を取ると痛みを感じなくなりますが、歯の寿命は短くなります。

歯内療法を専門としたキッカケを教えてください
ちょうど私が大学を卒業した頃、陶材焼付鋳造冠(PFM)と呼ばれる被せ物が広まりました。もちろん被せ物自体はよいものだと思います。しかし、どんなによい被せ物をしても、その土台となる歯の治療をしっかりしなければあとでトラブルが出てきます。そう考えるようになり、歯内療法の重要性を感じました。

歯内療法を専門としたキッカケ当時は「歯内療法学会」というものもなく、大谷満先生が立ち上げた大谷歯内療法研究会の初期のメンバーとして加わり、研究を続けていました。今ではその研究会も「日本歯内療法学会」となり、会員も2,000人以上。歯内療法という考え方も浸透してきたように感じます。

日本では歯内療法を保険で行う先生が大半ですが、アメリカではほとんどが自費です。日本の保険では、1本の歯を「残す」ことに対する保険点数が低い代わりに、高額な被せ物がたくさんあります。歯を残す処置をしっかりと施した上で、被せ物をつけるための値段設定だと思ってください。一方アメリカでは、1本の歯を「残す」ことに対する費用は高額です。そのため、残す処置をするのとインプラントにするのも値段が変わらない場合が多く、すぐに抜いてしまうことがあります。

日本でも各ドクターの得意分野によって見解や処置の仕方は異なります。しかし「残せる歯を抜いてインプラントにする」という症例を目にすると、歯内療法の視点から見て「残念だなぁ」と思うこともあります。

賞状が飾ってありますが、先生は海外でも活動されているんですね
海外でも活動これでも一応、米国歯内療法学会の正会員なんです。何度かアメリカに足を運んで勉強しています。あとは日曜など、講習会や勉強会によく行っています。ただ私も歳なので、1週間のちょうど真ん中の水曜日に休みをとっています(笑)。

1日に診療する患者さんは少ないとのことですが、どのような患者さんが来られますか?
海突然いらっしゃる新しい患者さんはお断りしているんです今は1日に14~15人くらいです。残念ながら手いっぱいで「ネットを見て」とか突然いらっしゃる新しい患者さんはお断りしているんです。患者さんからの紹介や、ほかのドクターからの紹介で来る患者さんを診ている形です。

この近隣からいらっしゃる患者さんはほとんどいませんが、以前、医院を構えていた池尻大橋から通ってくれる患者さんが比較的多いです。電車が開通してから便利になって、患者さんも助かると言っていました。

最近では、少し離れたところに引っ越しても通ってくれたり、そのまた子どもが通ってくれたりなど、段々と範囲が広がってきています。あまりに遠方の患者さんは、通院の負担を少なくするため、お住まいの近くで信頼のおける先生を紹介しています。

池尻大橋から渋谷に移転した理由は何だったのでしょうか?
以前は、東京オリンピックのときにできたビルに入っていました。しかし突貫工事だったのか、診療中にビルが揺れるんです。患者さんには「先生、揺れていない?地震!?」なんて言われることもよくありました(笑)。

診療室も北向きで陽が射さないため「どこかないかなぁ」と探していました。そんなときにここの情報を聞いて、移転してきました。昔は、駅から道玄坂を登る必要がありましたが、最近ではマークシティが近くにできて駅に直結しているため、非常に便利になり助かっています。

長年続けてきた中で、先生のポリシーや気をつけていることを教えてください
得意な歯内療法でできる限り神経を残す、そして根管治療で歯を残すことだけ考えてやってきただけです。

あるとき、他院で「抜かなきゃだめ」と言われた患者さんを診たことがありました。ところが、指摘された歯はどう見ても「まったく問題のない歯」。もちろん患者さんにはありのままを伝えました。結果的に患者さんは大切な自分の歯を抜かずに済み、その後何年も無事に過ごされています。

私が特に何かをしたわけではありませんが「歯を残す」ことを念頭に置いて診療していますから、患者さんにとっては大きなプラスとなったのではないでしょうか。

佐々木歯科医院院内

長年歯科医師として現場に立っていて、つらい経験はありましたか?
正直、毎日つらいですねぇ(笑)。強いて言えば、自分の理想の治療に到達できないことです。長年現場に立ち、完璧を追い求めて診療してきても「まだまだ到達できない」と感じます。だからこそ、自分をある程度知る必要があると思っています。自分の不得意な分野は得意な先生に協力を仰ぐことが重要で、すべてを1人でやろうとしないこと。無医村など、ほかのドクターがいないところでは頼れませんので、そういったところで診療している先生は本当に尊敬します。協力を仰げるのであれば、ほかのドクターに協力してもらうべきだと私は思います。

患者さんがドクター同士の協力体制や連携体制の有無を見分けるのは難しいと思いますが、どうすればわかるのでしょうか?
学会に所属していること確かにそれは難しいところですね。目安の1つは、学会に所属していること。所属していれば、その学会内でドクター同士の紹介や協力を仰ぐことはある程度可能なはずです。

ほかの目安として、そのドクターが学会で活躍しているかを見るとよいかもしれません。大抵の学会は、お金を払えばどの歯科医師も会員になることができます。会費だけ払って学会には参加しないという先生もたくさんいますので、そうした先生の協力体制は希薄でしょう。

学会内で何かの役職に就いている、専門医であるなど、その学会の中でしっかりと取り組んでいる先生を選ぶと、協力体制を期待しやすいかもしれません。

先生が思う、よいクリニック選びのポイントを教えてください
ドクター同士の協力体制も必要ですが、虫歯にならない予防方法についても教えてくれる先生がよいでしょう。どんなによい治療をしても、患者さん自身がお口の中を管理できなければ意味がありません。その重要性をしっかりと説明してくれて、それに納得できる医院に通うのがよいと思います。

あとは、自分の年齢よりも少し若いドクターを主治医とすることをオススメします。自分より先に医院が閉まってしまうと大変ですからね(笑)。

院長プロフィール佐々木 高憲院長<経歴>
1972年 東京歯科大学卒業
1972年 江東区田村歯科医院勤務
1976年 世田谷区で佐々木歯科医院開院
1981年 渋谷区に佐々木歯科医院移転

<所属学会・資格>
歯学博士
米国歯内療法学会正会員No.3884
日本歯内療法学会認定指導医N0.12
関東歯内療法学会理事
日本顎咬合学会認定医
国際歯科学士会日本部会会員
日本口腔インプラント学会会員

佐々木歯科医院 基本情報

住所 東京都渋谷区道玄坂2-11-3
電話番号 03-3496-2688
診療科目 一般歯科、審美歯科、歯内療法
診療時間 9:00~13:00/14:00~18:00
休診日 水曜、日曜、祝祭日
アクセス マークシティ 道玄坂上出口より目の前

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