まがり医院 曲 惠介院長 (四谷三丁目) インタビュー

「地域のホームドクターが語る  腰を据えた治療の大切さ」 まがり医院 曲惠介院長
四谷三丁目駅と曙橋駅の両方からアクセスしやすい場所に位置するまがり医院は、開業から15年を越えるアットホームな医院だ。リニューアルしたという院内は、ウッドテイストの落ち着いた雰囲気。患者さんのことを考えた、点滴用のチェアも完備されている。また、院内処方を行っており、わざわざ薬局へ行くことなく薬を受け取れるのも特徴だ。

「しっかりと腰を据えて治療をすることが大事」と語る曲先生は、それだけしっかりと患者さんに向き合い、必要があれば時間外診療も行っているという。まさに『地域のホームドクター』として患者さんを支えている。患者さんに支持され続ける秘訣やアクティブな休日の過ごし方、ジェネリック医薬品についてのお話などを伺った。

曲 惠介院長インタビュー開業してからもうすぐ20年キレイな院内ですね。内装にもこだわりがあったのでしょうか?
開業してからもうすぐ20年ですが、数年前に院内をリニューアルしました。リニューアル前の待合室は今の1/3程度ととても狭く、10人来たらいっぱいだったんです。さすがに「もう数人待てるようにしないとだめだな」と思い、診察室を少し削って待合室の方に振り分けました。おかげさまで、患者さんからは「広いし、キレイになったね!」ととても好評でした。

なぜこの地に開業されたのでしょうか?
当時通っていた東京医大が近かったからです。大学生の頃はこの辺りを部活で走っていましたし、四ツ谷駅から大学の寮へ帰るときに通っていたので、大体この場所は知っていました。開院する場所を探していたとき、たまたまこの場所が出てきたのでここに決めました。

ちなみに、大学時代の部活仲間も皆医者になっているのですが、懐かしいからって荒木町に来たがるので、土曜日の夜は仲間たちと集うことが多いです。最近も「誰が、今どうしている」っていう話で盛り上がりました(笑)。

受付診察室

この地で開院されて長いですが、患者さんに支持されている秘訣は何でしょう?
時間外でも診る医院の上が住まいということもあり、時間外でも診ることですね。以前に比べると時間外に来る患者さんは減りましたが、まだいらっしゃいます。それも、手を切っちゃったとか腕の骨を折っちゃったとか、本当に急を要する方がいらっしゃいます。

最近多いのは尿管結石です。あとは心筋梗塞とか。普段から「心筋梗塞の症状が出たときは医院まで歩いてきちゃダメだよ、タクシーで来てね」と言っているのに、ほとんどの方が歩いて来ます。イスに座らせた途端に心臓が止まり、カウンターショックを行って、心臓マッサージをしながら救急車に乗せて病院へ、なんてこともあります。皆さんも万が一心筋梗塞が起こったときは、危ないので救急車を呼んでくださいね。

ドクターになったきっかけは何だったのでしょうか。ご両親の影響でしょうか?
うちは祖父の代から医者なんです。小さい頃から「医者にならなきゃだめだよ」ってずっと言われてきました。それなら挑戦してみよう!と思ったことがキッカケですね。実は、自分の親が医者だと知ったのは、両親が開業したとき。そのときは小学校2~3年生くらいでしたが、それまで「両親は何の仕事をしているんだろう?」って思っていました(笑)。

血管年齢を調べてほしい、胸が苦しい、生活習慣病、といった患者さんが増えていますどのような患者さんが多いのでしょうか?
最近だと、血管年齢を調べてほしい、胸が苦しい、生活習慣病、といった患者さんが増えています。そういった患者さんの大半は会社の帰りなどにいらっしゃいますが、専門である循環器の治療はインターネットで調べてくる方が多い印象です。また、当院は院内処方を行っていますので、最近では院外処方をしているクリニックから流れてくる患者さんが多いような気もします。

お薬にはジェネリックとオリジナル(新薬)がありますが、効能に違いはあるのでしょうか?
成分が一緒というだけで、薬を固めるための基材などはまったく違いますジェネリックとオリジナルは成分が一緒というだけで、薬を固めるための基材などはまったく違います。そのため、体に入ってからどこで溶け出すのか、溶けきるのはどれくらいかなど、体の中に吸収される時間が異なります。酷いものになると、溶けずに便の中にそのまま出てくるジェネリックもあるんです。

実際に、ほかのクリニックで処方されたジェネリックを飲んでいる患者さんの薬を全部オリジナルに変えたら、薬の効きが全然違うから飲む量が半分になった、というケースも多々あります。成分が一緒だからといって、効き目が同じとは限りません。そのため当院では、どうしてもジェネリックがよいという場合でなければ処方していません。

院内処方にこだわる理由はありますか?
実は、開業した当時は院外処方にしたかったんです。この近辺は薬局を開く場所がなく、患者さんに薬局まで歩いてもらうのは大変だから薬局が近くにできるまで、と思って院内処方を続けていたらそのままになってしまいました。これまでに何件か「薬局を新しく出すので処方箋をきりませんか?」って言われましたが、すべて道路の向こう側だったため断ってきました。この通りに開いてくれなければ、患者さんを歩かせてしまいますしね。

院内

訪問診療などもありご多忙かと思いますが、休みの日は何をして過ごしますか?
プロ野球の試合を観に行きます以前はゴルフをしていましたが、今は暇がなくて行けません。最近は、たまにプロ野球の試合を観に行きます。私は広島カープのファンで、今年は神宮へ3回、東京ドームへ1回行きました。カープの応援は皆で歌を歌って一体感があるのがとてもいいですね(笑)。

あとは、健康のためにIngressをやっています。スマートフォンのアプリで「目標の場所まで歩いて行き、ミッションを達成してこい」っていうのがあるんです。この四谷界隈は歩きつくしたので、出かけたときには必ず起動しています。前は水泳もやっていましたが、国立競技場がなくなったと同時に、通っていたスイミングスクールもなくなってしまいました。ですから、健康維持のために何かしら運動をするように心がけています。

そのほかには、PCを自分で組み立てるなどの機械いじりも好きですね。先日組み立てたPCは、事務処理に使っています。自分で組み立てた方が、買うより安い・容量に余裕がある・立ち上がりが早い・変なフリーズはしないなど、使い勝手がとてもよいです(笑)。

最近は医学の進歩が早いと聞きますが、勉強会にも行かれているのですか?
循環器の勉強会に行くことが多い勉強会には結構行きます。中でも、やはり循環器の勉強会に行くことが多いです。今や医療の進歩が早いため、講習会や勉強会に1か月行かないと「何を言っているの?」となってしまいます。新しい検査が出たはいいものの、休みの日にしかできない検査や、病院を紹介しなければならない検査もあります。

残念ながら当院ではできない検査もあります。しかし、わからなければほかの病院を紹介できませんので、できない検査もきちんと学んでいます。紹介した病院から「こういう検査をしました」とお知らせが来たときに、知らなければ「何をしたんだ?」となってしまいます。また、紹介した患者さんは必ず戻ってきます。そこで、紹介した病院で言われたことがわからなかったという患者さんに対して、もう一度私が説明しなければなりません。少なくとも、検査結果とデータを判定するだけの知識を持っていなければどうにもなりません。

最後に読者へのメッセージをお願いします
できることなら、気長にしっかり腰を据えて治療に来てください。慢性疾患はその場でパッと判断できませんので、お互いじっくり腰を据えて対応する必要があります。風邪や動悸、頭痛は何とかなりますが、根底に長年蓄積されたものが原因となっているものは、その場で何とかなるものではありません。

あとは、通っているけど治らないからと、クリニックを転々としている患者さんがいらっしゃいます。そうすると、ほかの医院で処方された名前が違う別のメーカーの同じ薬を飲み、血中濃度が倍となり、おかしくなってしまうことが起こります。このようなこともありますので、自己判断せず、じっくり腰を据えて治療に来ていただきたいです。

院長プロフィール曲恵介院長<経歴>
1987年 東京医科大学卒業

1987年 東京医科大学外科大学院 入学

1991年 東京医科大学外科大学院 修了

1991年 東京医科大学八王子医療センター心臓血管外科

1991年 学位受領

1992年 目黒厚生中央病院 循環器科

1993年 東京医科大学外科第二講座 助手

1996年 村越外科・胃腸科・肛門科

1998年 まがり医院 開業

<資格等>
日本外科学会認定医
日本医師会認定産業医
新宿区医師会

まがり医院 アクセスマップ

住所 東京都新宿区荒木町6-34
電話番号 03-5362-5531
アクセス 丸ノ内線「四谷三丁目駅」4番出口より徒歩5分
診療科目 内科・外科・循環器内科・小児科
診療時間 9:00~13:00/15:00~19:00
休診日 金曜、土曜午後、日曜、祝祭日

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