2016年1月 8日

東京メモリアルクリニック・平山 佐藤 明男院長 (新宿) インタビュー

「薄毛治療のオピニオンリーダー 夢の治療毛髪再生医療をめざして」 東京メモリアルクリニック・平山 佐藤明男院長
「東京メモリアルクリニック・平山」の院長である佐藤明男先生は、10,000症例を超える薄毛治療の実績を持ち、毛髪再生医療を牽引するリーダーでもある。「小医は病を癒し、中医は人を癒し、大医は国を癒す。」という北里柴三郎の理想を追い求め、更に「夢の治療と言われた毛髪再生医療を実現したい」と語る佐藤先生のクリニックには、北海道から沖縄まで全国から患者さんが来院する。

薄毛治療のスペシャリストとして業界を牽引する佐藤先生から、毛髪治療に至る経緯から具体的な治療法などのお話を伺った。

佐藤 明男院長インタビューバイオエシックス(生命倫理)に関する新聞記事を読んだことがきっかけドクターを目指した経緯と、毛髪治療に行き着いた経緯を教えてください
高校生の頃にバイオエシックス(生命倫理)に関する新聞記事を読んだことがきっかけですね。当時は、赤ひげ先生のように医師が患者に奉仕するという原点から、段々とビジネスとして確立されてきた時代でもありました。そうした時代背景や新聞記事がきっかけとなり「医療というものを総括的に考えてみたい」と思い始めました。

医学部卒業後は形成外科に進みました。というのも、医学部に進んで生命倫理に関する研究をしようと思っていたとき、恩師から「一定期間でも臨床を経験した方が良い研究者になれると思うよ」とアドバイスをいただき、形成外科の臨床を選びました。

入ってみたら意外と面白かったのを覚えていますね。先天性奇形の治療を専門に2年ほど勤務し、そのあと大学に戻り、博士号の研究として培養皮膚の基礎研究をしました。ちょうど博士号の認定を受けたあとに留学の話があり、オックスフォード大学に留学。そのとき毛髪を専門に研究している先生に出会い、帰国後も毛髪研究を続けているといった経緯です。

毛髪治療はいつ頃から始めたのでしょうか?
1999年から毛髪再生医療の研究を始めました1999年から毛髪再生医療の研究を始めました。これは、試験管の中で毛包関連細胞を培養し再構築し、それを移植するといういわゆる『夢の治療』です。当時は広島大学との共同研究としてスタートしましたが、現在では北里大学、理化学研究所、当院での共同研究となっています。

毛髪の総合治療として、薬による内科的な治療から植毛などの外科的処置、最終的には再生医療までしていきたいと思っています。私が生きている間に、髪の毛の再生医療を実現できるよう頑張っているところです。

症例数がかなり多いそうですね?
データをまとめた豊富なデータベースを持っている症例数というより、患者さんのデータをまとめた豊富なデータベースを持っているんです。

過去に多くの患者さんを治療してきた先生たちはたくさんいますが、データベースとして管理している方はいませんでした。

現在、患者さん約5,000人のデータを保管しています。それを、年齢や性別はもちろん、症状・遺伝的要因・ストレス状況などを分類して研究しています。

具体的な治療方法を教えてください
基本的には、費用対効果のよい治療法を選択します。そのため、最初のステップは投薬を選ぶことが多いです。投薬で治る症状にも関わらず、外科的処置をするのはよくないですよね? 投薬で有効なものは、今のところプロペシア錠だと言われています。これは、全国どの医療機関でも同じものを処方することが可能ですが、それでも全国から患者さんが当院に集まってくれるのはうれしいことです。

当院に患者さんが集まるのは、全国的に専門家が少ないのが原因ではないかと考えています。専門家であれば、経験から症状の進行具合を予測し、対処することができます。そうでないドクターは「患者の希望どおり処方するだけ」ということもあります。更には、ほかのサプリメントを一緒に買わせるところもあるそうで、そういった話を聞くと悲しくなりますね。

基本的には、費用対効果のよい治療法を選択します

プロペシア以外の有効な治療方法や予防方法はないのでしょうか?
今のところ、医学的根拠のある方法はありません。シャンプーなどの広告も目にしますが、シャンプーに育毛効果はありません。また「血行をよくすると毛髪によい」という話を聞いたことがあるかもしれませんが、私はよいわけではないと思います。

薄毛の原因は男性ホルモン。その男性ホルモンが頭皮でDHTという物質に変換されることで髪を細くしていきます。ということは、血行をよくすればするほど男性ホルモンが頭皮を巡るため、薄毛を促進させてしまいます。それに、頭皮はもともと血行がよいので、更に血行をよくする必要はありません。

外科的処置とはどういったものなのでしょうか?
主に植毛です主に植毛という手段です。まず、ご自身の後頭部辺りから頭皮を切除します。そして、その切除した頭皮に生えている毛髪の毛根を1つずつ切り分けていきます。

これがとても根気のいる作業で、テクニックも必要なんです。熟練した人でも1時間で500~600本くらいしか切り分けられません。その切り分けた毛根を、増毛したい箇所に植毛していきます。

ほかのクリニックでも植毛を行っているところはありますが、高い技術力を持つ先生は日本でほんの数名のように思います。技術力のある専門家が少ないという背景には、医学部では未だに男性型脱毛症を積極的に教えていないという現状があります。最近は皮膚科の教科書に少し出てくる程度で、国家試験にも出ません。その結果、教える先生もおらず、学ぶ生徒もいないため、専門家が育たないのです。

医院を平山先生から継承されたそうですが、平山先生も毛髪治療をしていたのでしょうか?
当初はアルバイト勤務でしたもともと女子医大の形成外科教授だった平山先生が設立された医院を私が継承しました。当初、人手不足のためにアルバイトとしてこの医院に勤務していたのですが、気がつけば院長となっていました(笑)。

平山先生も毛髪治療を行っていましたが、平山先生は火傷の専門で日本初の熱傷センターを創設するなど、熱傷治療の権威。どちらかといえば、そちらに重点をおいていたように感じます。私も熱傷治療に提供する培養皮膚などの研究をしていたこともあり、平山先生と馬が合ったのかもしれません。

相手の言葉を聞くことに気をつけています患者さんと接するときに気をつけていることを教えてください
相手の言葉を聞くことですね。どういうことを意図しているかをしっかり汲み取ることが大事。ただ薬を処方するのではなく、しっかりと対話をすることで治療に少しでも希望を持ってもらう。患者さんの眉間にシワが寄ったままで帰ってほしくないと思っています。

先生のポリシーを教えてください
私のポリシーは、安くてよい治療を提供する「安かろう・よかろう」ですね。そのため、当院ではあまり広告などは出していません。それでもここまでやってこられたのは「口コミ」だと思います。

私のテレビ出演を見て来院する方もいらっしゃいます。以前ある番組に出演したときは1,000人近くの患者さんが来院し、すべての新規の患者さんを診るのに何か月もかかりました。もちろん既存の患者さんもいらっしゃるため、予約が取りづらくなり、ご迷惑をかけてしまったと反省しています。

印象深い患者さんとのエピソードはありますか?
術後半年後からお見合いを始め、見事40歳の頃にご結婚された方もいます「失われていく恐怖」を感じている患者さんが多いように感じます。若い頃から薄毛に悩む方は「この先どうなってしまうのだろう」という恐怖を感じ続けます。

プロペシアは症状の進行を止めたり改善したりでき、その恐怖から開放されます。多くの方は、恐怖から開放されるだけで人生がだいぶ変わります。

ある男性の患者さんで、高校の教師をされている方がいました。その方は当時39歳。親から「お願いだから40歳までに結婚してくれ」と言われ「結婚できないのは薄毛のせいだと思うんです。時間もありませんがどうにかしてください。」と来院されました。時間もなかったため、プロペシアの処方と植毛をすることに。術後半年後からお見合いを始め、見事40歳の頃にご結婚されたそうです。

「男性は大変だよなぁ」としみじみ感じますほかに、自分のためではないケースもあります。60代の男性で、娘の結婚式で一緒にバージンロードを歩くのに「ハゲとは歩きたくない」と言われてしまったそうです。「カツラは変身しすぎて笑いが起きてしまうからそれもダメ」と。そこで、プロペシアで自然に増毛をし、結婚式にはちょうどよい具合に髪の毛も生え、娘さんに喜んでもらえたそうです。

あとは、30代の男性が小学生の娘に「ほかのパパはフサフサなのに、パパはハゲだから学校に来てほしくない」と言われたことがきっかけで治療を始めた方もいます。こういった話を聞くと「男性は大変だよなぁ」としみじみ感じますね(笑)。

休日のリフレッシュ方法はありますか?
趣味が料理で、休みの日はたいてい料理をして過ごします。昔はダイビングなどもやりましたが、もう体がついていかなくなりましてね(笑)。朝から晩まで「今日は何を作ろうか」と考えながら買い物に行き、料理を作りながらワインを飲み、ほろ酔い気分に浸りながらマッタリとした日を過ごすと「休日を満喫したなぁ」と感じます。

多くの実績を持つ先生が思い描く、理想の医師像をお聞かせください
私は北里大学出身ですから、創設者の北里柴三郎先生のような医師になりたいです。彼は研究所を作るなど、世の中に大きく貢献しました。また「小医は病を癒し、中医は人を癒し、大医は国を癒す。」と述べたそうです。これは『病気を癒すことは医師免許を持っていれば誰でもできる。そこからステップアップするなら、病気だけでなく、その人の心も含めた人生やその周りをも癒やせるようにならなければいけない。そして最終的には、一個人ではなく国民全員を癒せるような医師になりなさい。』という教えです。

私もこの教えを胸に日々診療にあたっており、研究している毛髪再生医療が薄毛に悩む方の希望になればと思っています。口で言うことは簡単ですが、実現するにはなかなか難しいものです。でも、私の目の黒い間に何とか実現させようと思っていますから、あきらめずに頑張ります。

院長プロフィール佐藤明男院長<経歴>
1989年 北里大学医学部卒業と同時に形成外科研修医

1995年 日本形成外科学会認定医取得

1997年 医学博士号取得(専門は培養皮膚)

1998年 厚生省高度先進医療推進事業にて国費留学
      オックスフォード大学医学部客員研究員

2001年 東京メモリアルクリニック・平山院長

<主な院外業務>
北里大学医学部寄附講座再生医療形成外科学 教授
横浜市立大学医学部形成外科学 非常勤講師

<関連学会>
日本形成外科学会  認定医
日本レーザー医学会 専門医
日本臨床毛髪学会  常任理事

東京メモリアルクリニック・平山 アクセスマップ

住所 東京都渋谷区代々木2-16-7 山葉ビル2F
電話番号 03-5351-0309
アクセス JR新宿駅南口より徒歩7分
診療科目 形成・美容一般、レーザー、頭髪治療
診療時間 10:00~13:00/14:00~18:00(火曜は17時まで、土曜は16時まで)
休診日 日曜、祝祭日

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